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​松室山の家

​計画地 : 京都府 京都市

用 途 : 住宅

構 造 : 木造(在来軸組工法)

階 数 : 2階建て

​延べ面積 : 212.39㎡(64.25坪)

Site : Kyoto-shi , Kyoto-fu

Building use : housing

Structure : wooden construction

Storeys : two-f

Total floor area : 212.39㎡

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photo by Yasutake Kondo

Concept ~あかり~滑り台のある家

Location

計画地は、日本書紀にも登場する歴史ある地域。

敷地環境は、車が1台ずつ譲り合うほどの道幅がつづく住宅地。西を見上げると小高い山があり、鳥の鳴き声や、獣の鳴き声が聞こえてくる場所である。

敷地は幅4mの道路に3面囲まれている。

 

Request

・敷地の南側は空地として残してほしい

・2階から滑ることのできるすべり台がほしい

 

Planning

建物の配置計画はクライアントの要望である「南側は空地として空けたい」という要望を考慮し、北側に建物を配置する計画とした。外観はこの地域が景観区域となっているため、屋根は切妻屋根とし、外壁は杉板を施することで地域の景観に即した計画としている。平面計画において、クライアントの要望として重要であったのが、「エントランスからの各諸室への動線」と「すべり台」であった。「エントランスからの各諸室への動線」では、仕事で汚れた服のまま直ぐに洗面室で衣類を脱ぎ、浴室で洗い流せるプランとする必要があり、北側一直線に配置する計画とした。

「エントランス⇔洗面室・浴室」「エントランス⇔ウォークインクローゼット」「ウォークインクローゼット⇔洗面室・浴室」「洗面室⇔サンルーム(物干し場)」。

「すべり台」は2階から1階に滑るこのができるものという要望であったため、計画には約5m~6mの長さが必要であり、限られた住空間に計画するのは難しい課題ではあった。このすべり台を、この家族が必然的に集まるリビングダイニングと隣接して配置する計画とし、すべり台下のデッドスペースをパントリー、子供達の遊びや勉強の場として利用できるスペースとした。すべり台と階段を隣接して計画し、座って読書などを楽しめる機能的な場とした。そして、リビングダイニングは、日照条件の良い南側に配置する計画とした。

1階に浴室やキッチン、リビング、ダイニング、客間、アトリエを計画し、プライベートな主寝室、子供部屋、書斎を2階に計画。

1階のリビングダイニングは庭との間に縁側を計画し、庭と一体的な利用ができる計画としている。2階の主寝室、書斎の南側にはスノコ床の空間(内縁側)を設け、室の引戸を開けることで一体的な空間となる奥行き1.6mの場を設けた。床は下が抜けているスノコとなっており、その吹抜けによってリビングダイニングとつながっている。ここには特別な機能を与えず、ハンモックを置いたり、椅子を置いたり、自由な空間としている。

この家のコンセプトである「あかり」は、家に居るものがプライバシーを確保しながら、それぞれの気配を感じ取れるというものである。例えば、1階と2階を分断せず「内縁側」を介す事で間接的に気配を感じ取れるようにし、2階は小梁から上部を開放することで、室の明りが天井を照らし、家に居るものの気配を感じ取れる計画とした。

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